グーナーの語る投資と保険と政治と酒、時々生活

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中華国恥図ニュース第2弾~白眉初が『海疆南展後之中国全図』で描いた地図をもとに中国が南シナ海の領有権を主張していたとすると台湾は領土に含まれない件~

こんにちは。カバラン丸です。











過去に以下のような記事をUPしました。










kavalanmaru.hatenablog.com
中国の「国恥地図」の恐怖〜習近平による偉大なる中華民族の復興がかつての領土回復も意味するとしたら沖縄も対象の恐怖〜 - グーナーの語る投資と保険と政治と酒、時々生活













上の記事はMSNニュースの内容をもとにUPしたものですが、今回このMSNニュースの中華国恥図の記事に続編がUPされました。








www.msn.com
勘違いと願望から「創造された」中国・南シナ海領有権の根拠












まずは中華国恥図のおさらいです。










中華国恥図とは中国がかつての歴史の中で自分の領土だったものを描いた地図となります。
つまり、今はそうでない=他国に取られたり独立された恥の歴史の地図、つまり国恥地図というものです。














下の赤線で囲われているものが国恥地図になります。台湾やシンガポール、マレーシアだけでなく沖縄も入っています。。。









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「中華国恥図」の実物(譚璐美著『中国「国恥地図」の謎を解く』〈新潮新書〉カラー口絵より)










一方で、南シナ海の領有権に関しては白眉初という古地理学者の描いた地図をもとに主張していると言われています。それが「海彊南展後之中国全図」という地図です。











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白眉初による「海彊南展後之中国全図」(『中等学校適用 中華建設新図』所収、北平建設図書館刊行、1936年)









この地図に関しては当時のごたごた等もあり、詳細は上のソース元記事を確認頂きたいところです。が、












ざっくり言えば、フランスが南沙諸島を見つけて領土としたところ、それを西沙諸島と間違えて盛大な反フランスキャンペーンを展開して取り返しがつかなくなった中で「明清時代から南へ拡張した中国全図」として白眉初が南沙諸島も含めて中国の一部という地図を描いたのでした。中国勢府としては地理学者のお墨付きをもらえたから希望的観測としての領土主張から断定を経て既成事実化する流れになった、というわけです。















ちなみに今の国連のルールでは暗礁は領土としないというルールがある為、埋め立てし軍事基地化することで近隣一帯を領海と主張、というか主張するだけでなく実行して既成事実化してしまいました。













さて、ここで注目すべきは「海彊南展後之中国全図」という地図の赤線がどこを領土としていたか?についてです。














上の画像を見ていただければわかると思いますが、白眉初が描いた『海疆南展後之中国全図』には領土の赤い太線の内側に台湾が含まれていません












この地図が描かれた1936年の時代背景をみると、日中戦争中で台湾は日本に占領されていたため、台湾が中国の領土として描かれなかったからに違いないでしょう。ということは、逆に言えば南シナ海海上国境線も、同時代の政治状況を反映しただけの「暫定的な」地図である可能性が高いわけです。













もし中国が、白眉初の『海疆南展後之中国全図』を根拠に南シナ海の領有権を主張するのであれば、それは逆に、赤い太線に含まれていない台湾は領有権を主張すべきではないということになります。地図の一部だけ切り取って、好きな部分だけ領有権を主張するってのは、ドラえもんに出てくるジャイアンみたいな感じでしょうか。「俺のものは俺のもの、お前のものは俺のもの」的な。

















良くも悪くも中国という国は無視できない存在になっており、これからも引き続き中国の一挙手一投足に目が離せません。つまり、英語だけでなく中国語の重要性も日に日に増してきている、ということ。中国語ができるか否かも今後の世界を生きていくうえで、とても重要な能力になってくるのではないかな、と思います。















反対に、、、日本語しかできない日本人は搾取され続ける人生になってしまう可能性が非常に高いのかな、と。金融と世界経済と世界史と外国語はそれぞれリンクするところがあり、どれも欠けてはいけない知識だと最近強く思います。。。














私も頑張ります、皆さんも一緒に頑張りましょう。