グーナーの語る投資と保険と政治と酒、時々生活

主に全世界株インデックス投資と生命保険と政治について電機系メーカー営業が語ります。

MMTから円を他の資産に変えるべきか考える

こんにちは。カバラン丸です。







私はかつて日本政府の赤字状態に関してかなり批判的でしたが、今ではMMT信者です。







kavalanmaru.hatenablog.com














MMTとは民間がインバウンド/アウトバウンド共に稼ぎ続けるという前提に立ち、自国通貨建てで国債を発行できる国では、返済に必要な自国通貨は自由に発行できるので破綻の心配はなく、インフレにならない限り財政赤字を増やしても問題ないという考えです。

















かくいう私も日系企業に勤めながら現在上海で働いているので日本の経常黒字に貢献しているわけです^_^

















ちなみに私の尊敬するMr.GはMMT信者なのですが当初MMT信者だという記事を目にした時、文章の内容が理解できず読み流して終わらせてしまいました苦笑


















今ではもう理解できます。


ameblo.jp















上の記事でも言っていますがMMTで起こり得るデフォルトはハイパーインフレによって引き起こされるデフォルトです。所謂超赤字で債務不履行に陥る、という心配はMMTでは起こり得ません。














さて、下の記事ではMMTに依存するリスクについて記載がありました。

a.msn.com









まとめます。





いったんインフレに火が付くと、外国為替市場で通貨安が進み、輸入物価の上昇で、さらにインフレが進む恐れがある
・インフレさえ起きなければ経済に問題が生じないというわけではない点にも注意が必要、物価安定のもとでも不動産など資産価格の高騰はあり得る
・先進国各国の認識として、日本で長い間財政赤字を膨らませても、インフレや金利上昇が起きなかった事実を踏まえれば、財政活用の余地は従来考えられていたよりは大きそうである














バイデン政権になりアメリカをはじめ世界各国でMMTが浸透する可能性が高いです。ただ、このMMTは完璧な経済対策ではないと思われます。






















さて、金融危機はどういった時に起こるでしょうか?デフレが続いた時?















私は国民が賢くなった時が怖いと思うのです。国民がもっと自分たちのことを考えるようになり、預金を有価証券や外貨に変えていった時、など。


















特に、今はまだ円の価値が失われていませんが、例えば先行きの見えない不安から多くの日本国民が円をドルに変えたり、不動産等や投資信託、株などの有価証券に変えていく。国民の有価証券比率や外貨比率が上がり、そして経常黒字が減った時(つまり日系企業が弱くなった時)、円の価値が失われてしまう可能性があると私は考えます。












国民が、その昔はほとんどの社員があくせく働き汗水垂らして案件を取り、給料をもらっていました。その時に比べると、どうでしょうか。そんな人、野村證券以外いないんじゃないでしょうか(苦笑)















もちろん、そんなこと、起こることはほぼ無いと思います。日系企業は爆発的な成長は期待できなくとも、それでもやはり世界で一目置かれる存在ですし、今回のコロナショックで円を買う外国人は多かったようです。




















でもね、90年代、かつて日本は世界の80%の半導体を供給していました。それが今ではどうでしょうか?白物家電は?東芝は美的集団に、SANYOに至ってはAQUA/ハイアールに乗っ取られましたよね?










kavalanmaru.hatenablog.com










東芝はまだ他の事業があったので生き延びてますが、SANYOは会社自体無くなりパナソニックが吸収する形で一応名前/ブランドだけは残ってますが、今では商品なんて見る機会ありません。大阪府大東市三洋町の悲しさたるや。京セラが一部土地を保有しているSANYOの工場跡地なんて見るも無惨です。














そして日本は"世界の完成品"を作る立場から"完成品を作るための装置"を作る立場として地位を築いてきました。それが、平成の「失われた30年」間で地道に築き上げたものです。



















しかし、これすらも、もしかすると近い将来崩壊してしまうかもしれません。
















米中貿易戦争によって「世界の工場」こと中国である動きが起きています。それは"装置の内製化"です。内需が高まったことから中国産装置メーカーが軒並み台頭してきています。それこそかつての日本がバブルで世界のトップを取った時のように。装置への信頼の無さを「基幹部品に日本製やアメリカ製」を採用する事で信頼性/生産性/ブランド力を高める形でどんどん成長していっています。そして"アメリカ製を使うな!"という昨今の状況から日系部品メーカーは中国市場ではかなり成果を上げてるのではないでしょうか?
















私が言いたいのは、"ここまで来てしまった"ということです。経済成長の基本であるFA産業で日本製が戦える主な土俵が"基幹部品"になってしまっているんです。













もし、基幹部品の品質や性能も中国やその他の国のブランドが追いついてきたら?価格で勝てず、性能は同等、サービスも同等となった時、果たして我々は何で戦えば良いのでしょうか?

















電化製品を生み出す側で世界をとった80年代〜90年代。その間にメイドインジャパンは確かに世界に実績を残しました。












その後バブルが崩壊し日本は装置メーカーとして世界に名を残しました。これが90年〜2020年としましょう。












それでは2020年以降、装置メーカーから基幹部品しか戦えない時代が来た時、近い将来"基幹部品すら戦えなくなる可能性"は果たしてゼロと胸を這って言えますか?私がみなさんに問いたいのはこの一点です。
















もちろん、この業界で働く身として戦い続けられるように必死になって爪痕を残したいとは思いますが、、、例えば村田製作所を超えるような電子部品メーカーが中国から誕生してしまった日には、日本は相当マズイ立場に追いやられる、そう思えてなりません。。。


















もちろん、日系企業が弱くなること以外に、私たち一般市民の考えの及ばないところで"何か"が起きて円の信頼が失墜することだってあり得ます。こんな予想もつかないことを考えること自体ナンセンスですが、それでもやはり、備えておくことに越したことはないと思うのです。














円を、有価証券に変えましょう。外貨でも良いです。外貨なら、できればドルがいいでしょう。円は日々の支出の2年分、これを持っておけば一応は大丈夫です。それを超える部分は積立投資で是非、世界に投資をしてください。










きっと、自分を見る目も世界を見る目も変わると思います。